Audiolab Used Restore

 

2009年6月、JBLのL5090・H5039のレストアを行いました。 あのゴールデンウィングということで、張り切って作業させてもらいました。
購入して頂いた時に気持ちよく使っていただくため、丁寧に仕上げます。それではゆっくりご覧ください。

 
 

 

1作業前外観・分解『L5090+H5039』

1.分解前です。正面から見ると比較的きれいに見えるんですが・・・。

2.上から見てみると塗装の劣化で色むらが出来ています。剥げていないのが救いですね。

3.JBLのエンブレムもしっかりついています。・・・が、L5090をとめているビスが一本足りません!余っているものがあったのでそれを使うことにします。

4.ひっくり返して裏側です。
L5090のエンブレムはこちらについています。

5.何かにぶつけたのか、角が曲がっていました。中心、奥辺りにも折れ曲がっている部分があるのでそこと一緒に直しましょう。画面上部の印字のような模様は結局取れませんでした・・・。

6.もう一方です。こちらはもう片方に比べるとL5090の状態は良いです。ホーンの方は塗装の劣化がかなり気になるレベルでした。

7.裏側から。角に塗装剥げが見られますね。上部の塗装も劣化して白く見えます。

8.こちらのほうにはエンブレムはついていませんでした。接着剤も劣化していたのでずいぶん前にはがされてしまったのでしょうか・・・。

9.L5090のビスを全て外しました。これで一個分になります。短いビスが一本足りてないです。それにしてもサビがひどい。ホーンとフィンを繋ぐためのパーツは、ネジ穴周辺の塗装がはがれています。

10.短いビスは完全に塗装が剥がれていました。しかもスペーサーだったりオニメだったりとバラバラです。本来はスペーサーなどは挟まっていないはずなので取ってしまうことにしましょう。

11.ワッシャーもサビまみれ。これもサビ取りをして再塗装です。

12.長いビスもすっかり茶色になっています。

13.これでホーンとフィンが外れました。

14.ホーン・・・H5039の内部です。埃がうっすら積もっています。これは拭いてから再塗装します。

15.ここは、L5090を付けると見えない部分ですがサビが広がるといけないので再塗装します。

16.間に挟まっていたスポンジを取りバラバラにして洗浄します。11枚もあるので大変ですが、がんばります。

17.もう一方もバラバラに。塗装の剥げが目立ちます。

18.ユニットをとめていた部分は完全に塗装がはげています。汚れや劣化も見られるのでがっちり塗装をすることにします。

19.L5090をとめていたほうも、オニメやスペーサーで塗装が削られていました。もちろん再塗装です。

20.正面部分はフィンがあたるので塗装がはげやすいみたいですね。こちらも剥げた塗装からサビがのぞいていました。

21.エンブレムをはがされた痕も目立つので、接着剤をはがしきれいにしてから塗装します。

22.こちらもバラバラにしました。もう片方と混じってしまわないようにテープに番号が書いてあります。

23.ホーンとフィンを繋ぐ四角いパーツが羽に干渉しており、かなり深く削れている部分がありました。残念ながらこれは修復不可能になります。

24.4角全てに、程度は違えどキズなどが見られました。塗装が出来れば多少は目立たなく出来るのですが、オリジナルと質感が変わってしまっては困りますし。。。残念ですが現状維持とします。

25.片方は印字が消えかかっていましたが、エンブレムの状態そのものは両方とも悪くありません。

 

分解が終わり、やっと作業できる状態になりました。長く使用されていたものなので、やはりフィン同士の隙間やホーンの奥などに汚れが見られます。
L5090は洗浄、H5039は塗装の剥がれないように水拭きした後再塗装です!

 

 

『L5090 + H5039』レストア作業

1.L5090は天気のいい日に外に出て、洗剤で汚れを落とし水ですすぐ作業です。
洗濯みたいですね。

2.別角度からの画像です。がんばって磨いたのでピカピカです。

3.余談ですが、この作業を行ったのは真夏のような日差しの日でした。
午前中から取り掛かり、夕方まで炎天下での作業だったので、本当に大変でした。

4.ビスもすべて再塗装。足りなかったビスも、手持ちのビスをきれいに再塗装して加えました。この時点でオニメを外し忘れていたことに気づき、外して再塗装・・・。うっかりして二度手間でした。

5.アップの画像です。茶色だったワッシャーも、サビ取りして塗装。新品の様になりました。

6.塗装の剥げていたスペーサーもこのとおり。
見てわかるように真っ黒です。

7.長いビスもすっかり黒、ホーンとフィンを繋ぐ四角いパーツも真っ黒です。

8.元からついていた分のビス、7本です。外し忘れたオニメが目立ちます。
完成品ではオニメもスペーサーも取り除いてあります。

9.塗装したパーツを使って組みなおしました。
作業前画像にあった折れ曲がりも直してあるのできれいに見えます。

10.反対側です。こちら側、中心部分の折れ曲がりは完璧には直せませんでした。
下側のフィンは、洗えば洗うほど汚れが浮き出てきて本当に作業が大変でした。
1時間ほど格闘した末結局落とせなかった右側の白い汚れが心残りです・・・。

11.こちら側から見るときれいに見えますね。
削れていた部分はパーツの陰に隠れるので、外観にはあまり影響がないのが救いです。

12.ホーンも塗装しました。左が作業後、右が作業前です。
薄くでも色を乗せるだけでずいぶん印象が違います。

13.内部も汚れを取ってから塗装しました。
普段は見えない部分ですが、見えない部分だからと手は抜けません。

14.両方を塗り終えました。
あとは組み合わせて完成です!

予想以上の難作業でしたが、なんとかレストア作業が終わりました。あとは組み上げるだけです。

 

『L5090+H5039』完成品

1.L5090とH5039の完成品です。

2.正面からの画像です。元から汚れは少なかったので見た感じあまり変化はないですね。

3.もう片方、こちらは斜め上からです。こっちもきれいになりました。

4.横からの画像です。L5090に壁が反射して移りこんでいます。がんばって作業した甲斐があったと思います。

5.真正面からです。ひっくり返して寝かせると間隔がところどころ狭かったり広かったりしています。分解時に気づいたのですが隙間を調節するスポンジ材の経年変化が原因のようでした。同じ物が見つからず、交換できなかったのが心残りです。

6.もう片方も真正面から。こちらは角が折れ曲がっていたほうです。角の折れ曲がりは目立たなくなっています。

7.ユニット接続部分もばっちり塗装しました。元の厚い塗装がはがれていた為、近寄って見ると少し段差がありますが、取付け用のビスがつけばかなり目立たなくなるはずです。

8.一度はがしたエンブレムも再接着しました。汚れを落としてクリアの塗料を上から塗ってあります。取れない汚れが目立ってしまっているのが残念です。

これで全ての作業が終わりました。最後まで お付き合いありがとうございます。パーツの作り自体がシンプルなため作業自体は簡単なのですが、如何せん枚数が多かったためずいぶんと時間がかかりました。 今回の難所はL5090の洗浄でした。しかし、苦労した分綺麗になったと思います。 これならば新しいオーナーの方にも喜んでいただけるのではないでしょうか。 ありがとうございました。

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